人類初めてのアート作品についてのお話しです。
人類最初のアートとして、有名なのはスペインのアルタミラ約1万8千年前、フランスのラスコー約2万年前の洞窟壁画でした。牛などの動物や手がたの絵が発見されています。
近年、それよりさらに古い洞窟壁画が発見されました。スペインのラパシエガ洞窟、マルトラビエソ洞窟、アルタレス洞窟の壁画で、約6万4000年前のものとされています。
このように、新しい洞窟が発見されることで、人類が初めてのアートがより古いものとなっていきます。人類がずっと昔に絵を描くのを発見して、描いていた人はどんな気持ちだったのか、想像してみると意外な発見があるかもしれませんね。
おもしろいことに、最古のアートが変わる理由は新しい洞窟の発見だけではありません。現代アートなど、人が描かないアート作品もアートという考え方も出てきました。その結果、「マカパンスガットの小石」という300万年前に洞窟に持ち帰った人の顔に見える小石が最古の美術だという考えもあります。
奥が深いですね。でも、あまり難しく考えず、美術や作品をいろんな角度で柔軟にとらえることで、「答えのなき美術」の魅力を味わっていくのもおすすめです。
洞窟壁画以降は、エジプトのピラミッド壁画などの時代に、だいぶしっかりとした絵が描かれるようになり、今の美術に繋がるアート歴史がはじまります。